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経験学習モデルと『casica』

~"振り返りできない問題"をどのように解決するのか?

 

先週金曜にベトナムから帰国しました。ベトナムのホイアンにいました。

日本のテレビは見れませんし、ずっと仕事だったので夜寝る前に

Facebookで流れるニュースをチラッと見る程度でした。

日本に帰って、コロナによる混乱、社会の停滞を見て、少しびっくりしました。

新入社員受け入れまで2週間。

人事の皆さまは如何お過ごしでしょうか。

 

さて、今回は『経験学習モデル』と『casica』というお話をしようと思います。

『経験学習モデル』というのは、

コルブが提唱した経験から学びを獲得していく学習モデルのことです。

(人によって名称は若干異なりますが)

具体的経験→内省的観察(振り返り)→抽象的概念化→能動的実験→具体的経験というサイクルを

繰り返すことにより、学びを獲得していくというモデルです。

人材開発に携わる方にとっては、一般的に広く知られたモデルで、

自社の教育体系や育成の仕組みで参考にされている企業も多いかと存じます。

 

ただし、いくつか課題があります。

一番大きな課題、それは2番目の内省的観察(振り返り)です。

このモデルは人材開発の書籍に引用紹介されていますが、

この振り返りの部分について、

どのように振り返りをしたら良いのか、明示されていません。

このモデルの4つの要素の内、2番目の振り返りがないと

3番目の概念化、4つ目の能動的実験が生まれようもないので、

非常に重要なのですが、なぜか書いていません。

 

『casica』は、この課題を解決する事を念頭に置いています。

この”新入社員が成長するメモ帳”は

「職場でのタスクを見える化するだけでなく、

そのタスクを完遂後に振り返り、獲得したナレッジを見える化しておくこと」

を目的にしているからです。

具体的には、

➀上司からの期待値を知ること

②上司からのフィードバックを受けること

 (ポジティブなFBとネガティブなFBを両方受ける)

➂一人でタスク1つ1つを振り返ること

➃月に1度、上司やOJTトレーナーと一緒にタスクについて振り返ること

が促進されるように、『casica』にその欄を設けました。

振り返りの部分は➂と➃ですが、

➀と②があるのか?

それは、単に「振り返って」では振り返れない

そして、一人で振り返る事には限界があると思うからです。

その点、『casica』は、新入社員が職場のメンバーを巻き込みながら、

振り返りがしやすいように設計しました。

 

貴社の経験学習モデルが実際機能しているのかどうか点検し、

是非『casica』をご活用頂ければ幸いです。

 

松本 宜大